筋力トレーニング前の炭水化物摂取

Carbohydrate

筋力トレーニングをする人が経験することのひとつに、トレーニング途中で集中力が切れることや思ったように力が出ないことが挙げられます。炭水化物を摂るタイミングを誤ったことが原因のひとつだと考えられます。

一般的な身体づくりを目指す場合には、食事のタイミングはあまり重要ではありません。しかし、筋力トレーニングをできる限り効果的に行いたい場合は、トレーニングを行う時間に合わせて食事をすることが効いてきます。今回は筋力トレーニング前の炭水化物の摂り方について見ていきましょう。

普段の食事が最も大切

筋力トレーニングのように短時間で大きな力を発揮する運動は、「筋グリコーゲン」という筋肉の中に蓄えられる糖質が、エネルギーの源となります。筋グリコーゲンを貯めるには、炭水化物を摂ることが効果的であることが分かっています。

炭水化物を摂ってから筋グリコーゲンとして蓄えられるには時間が掛かります。100gの炭水化物を摂った時、筋グリコーゲンに変わるには約3〜4時間ほど掛かると言われています。つまり、筋トレを行う直前に慌てて炭水化物を食べても遅いのです。

筋グリコーゲンを普段からしっかりと貯めておくには、いつもの食事から炭水化物を十分に摂ることが重要になります。1回あたり1時間程度の筋力トレーニングを週2~4回する人であれば、体重1kgあたり3~5gの炭水化物を摂ることがススメられます。

筋力トレーニング前の食事について

筋力トレーニングの前に炭水化物を摂る場合は、タイミングに要注意です!摂るタイミングが悪いと筋力トレーニングに悪影響を及ぼすこともあります。

通常食事を摂ると、すぐに血糖値が上がり、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きによって下がります。インスリンの量は、食事をしてから30〜60分後に最大になりますので、その後から血糖値が下がると予想できます。血糖値がトレーニング前や途中で下がってしまった場合は、脳への糖の供給が少なくなり、「集中力の切れた」「力の出ない」状態になるかもしれません。

食事をしてから、どのタイミングで血糖値が下がるのかは、次のような条件によって変わってきます。

  • 炭水化物の種類
    消化・吸収に時間のかかる炭水化物(マメ・さつまいも・玄米など)をトレーニング前に食べると、問題なく筋トレが行えることがあります。
  • 炭水化物の量
    同じものを食べていても、炭水化物の量を少なくするだけで問題が解消されることがあります。
  • 個人差
    人によって、炭水化物を食べた後の反応が違います。
  • 体調
    同じ人であっても、日によって反応が違います。
    最後の2つの項目については、AthleteBody.jpのこちらの記事を参照されると分かりやすいです。

炭水化物をトレーニング直前に摂るとき

強い運動前に血糖値を上げることは、脳への糖分の供給を増やしますので、理にかなっていると考えられます。実際に、有酸素運動のパフォーマンスが上がることも見られるようです。ただ、筋力トレーニング直前の炭水化物の摂取の必要性は専門家の意見が分かれているところです。人によって効果が変わる可能性がありますので、試していただくのが良さそうです。

運動直前に炭水化物を摂る場合は、胃腸への負担を考えて、脂肪や食物繊維の少ない液状食や飲料が好ましいかもしれません。

まとめ

  • 筋力トレーニングを効率よく行うためには、普段の食事で十分に炭水化物を摂っておくことが大切です。
  • 筋力トレーニング前に食事をする時は、炭水化物の種類・量・消化の良し悪しなどを考慮して選んでみましょう。人によって反応が違うため、イロイロ試してみることをオススメします。
  • トレーニングのギリギリ直前に炭水化物を摂る時は、脂肪や繊維の少ない消化の良いものを選んでみてください。

筋力トレーニングのパフォーマンスを最適にできる自分だけの炭水化物の補給方法を発見してみましょう。フラフラの筋力トレーニングとはおさらばしましょう!

Atlas Motohashi

Copyright: cre8tive / 123RF Stock Photo

参考文献

SMITH-RYAN, Abbie; ANTONIO, Jose (ed.). Sports Nutrition & Performance Enhancing Supplements. Linus Learning, 2013.

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