人工甘味料は太らない

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人工甘味料を摂ると太りやすくなるという言葉はフィットネスが好きな人の間でよく聞きます。例えば、フィットネス指導の現場では、体重が増加しないように人工甘味料を徹底的に避けるような指導がされることがあります。しかし、この指導は本当に正しいのでしょうか?今回は人工甘味料と体重の増減の関係をご紹介していきます。

人工甘味料と体重増減のメタ解析

まず、アスパルテームやアセスルファームKなどに代表される人工甘味料と体重の増減を見た観察研究では、体重が重たい人やBMIの大きい人ほど人工甘味料を摂っているという相関性が見られるため、冒頭の仮説が立てられていまるのも納得できます。しかし、観察研究は因果関係を調べる前の仮説を立てるのに重要であるものの、必ずしも因果関係を正確に示しているとは限りません。例えば人工甘味料では、人工甘味料を摂ったから体重が増えたのではなく、体重を増えたことを気にして砂糖や他の糖類から人工甘味料に味付けを変えたこともあり得るのです。そこで、因果関係を確認するためには介入研究の実施が必要になります。

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介入研究では、人工甘味料は体重を増やす・減らす・増減に影響がないと、異なる結果が出ています。そこで、人工甘味料と体重の増減を調査した研究のメタ解析を見てみましょう。このメタ解析では、砂糖のようなカロリーを含む甘味料の代わりにカロリーの少ない・含まない人工甘味料を摂ることで、体重、BMI、体脂肪量、お腹周りを減らす効果が見られ、長期に渡る減量を補助できる可能性が示されました。もちろん、「やせ薬」のような感覚で人工甘味料を活用しましょうというわけではありません。しかし、人工甘味料を摂ることで「甘味」に対する欲求を満たすことができるのであれば、それが減量に役立つ可能性は十分に考えられます。あくまでも常識の範囲内で活用していければいいのではないでしょうか。

まとめ

フィットネスの現場における「人工甘味料は太るので、危険。絶対に避けましょう。」という栄養指導は、現在確認ができる科学的根拠とはかけ離れているようです。もちろん物質に対する反応は個人によって違いますので、人工甘味料が合わないと感じるのであれば摂らないようにすればいいと思います。

食品に人工甘味料が少し入っているくらいならば、神経質になり過ぎず、減量や健康的な食事方法が継続しやすいように人工甘味料を活用してみてください!

Atlas Motohashi

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