新しい名前のダイエット法が出ては消え、最近ではどれが本当の情報かが分かりづらいですね。低炭水化物ダイエットが流行りのひとつですが、それ以外にもゾーンダイエット、地中海式ダイエット、パレオダイエットなど、さまざまな名前のダイエット法を目にします。どれが本当に効果的なダイエット法なのか、多くの人が困惑しているのではないでしょうか。今回は最も効果の出る減量法について見ていきましょう。
減量成功の大前提
減量を成功させる条件として、長期間にわたって食事から摂るカロリーよりも消費するカロリーを多くする必要があります。これを、カロリー収支をマイナスにすると言います。この条件が満たされていない場合は減量はできません。「最も効果のあるダイエット法」とは、さらにどんな食品をどれだけの比率で食べるのかを調整したり(例:低炭水化物ダイエット)、摂れる食品を限定したり(例:地中海式ダイエット)します。
参照
摂取カロリーと消費カロリー:食べる内容が消費カロリーにも影響を及ぼします!
食品の違いは減量効果に影響を出す?
カロリー収支が同じ場合、たんぱく質を多く摂る方が少なく摂るよりも、減量の効果に加え筋肉量の維持に効果があることが示されています(こちら)。
カロリー収支とたんぱく質摂取量も同じ場合は、炭水化物と脂肪の食べる比率が変わっても、減量の効果に差はほぼ見られないようです(こちら)。これは、炭水化物をほぼ一切摂らないケトンダイエットでも同じ傾向が見られます(こちら)。
以上から、カロリー収支をマイナスにした上でたんぱく質がしっかり摂れていれば、炭水化物と脂肪をどの様に摂っても減量の効果は変らないと言えます。もちろん個人差は十分に考慮される必要があります。
ダイエット法によって効果に差はあるか?
さまざまなダイエット法で減量効果に差はあるのでしょうか?主なダイエット法を比較した研究をまとめたものがあります(こちら)。結論として、低炭水化物ダイエットと地中海式ダイエットで、短期間の効果が大きかったことが見られたものの、長期間ではダイエット法の間で、減量効果はわずかな差しか見られませんでした。
別のまとめでも、似た傾向が見られています(こちら)。6ヶ月間、12ヶ月間で、「低脂肪ダイエット」「低炭水化物ダイエット」などのを比較してみても、1年間で落ちた体重の差はせいぜい1~2キロ程度でした。1ヶ月換算でも約200~300g弱の差ですので、本当に微々たる差しかないです。果たしてこのわずかな差の為に、嫌いだけど「効果がある」とされる方法を無理に続けなくてはいけないのかは疑問です。嫌いなやり方は長続きしません。
長期に渡る減量では、特定のダイエット法にこだわることは意味がないと考えられます。
継続の難しさ
減量で大事なことは継続です。例えば低炭水化物ダイエットは、そのやり方を守り続けるのが難しいです。私の経験上でも、このダイエット法を嫌う人はいました。低炭水化物ダイエットだけがダメなのではなく、他も同じだと言えます。
制限がキツいと感じたり、自分に合わないと感じたりする減量法は長続きしないです。減量する時は、自分の生活習慣、食事の好みなどを総合的に考慮して食べ方を決める法が良さそうです。
まとめ
長期間では、ダイエット法による効果の違いはわずかです。減量の方法にこだわるよりは、以下を考慮するのが大切です。
- カロリー収支をマイナスにする
- たんぱく質摂取量を増やす
- 継続できる
ぜひ自分に合った食生活を見つけてみましょう!
Atlas Motohashi