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効かない筋肉量アップ系サプリメント

bodybuilding

この記事では減量系サプリメントに焦点を当てていましたが、もちろんそれ以外の目的に使われるサプリメントにも、効果が疑わしいものは存在します。筋肉量アップ系のサプリメントでは、BCAAはその最たるものです。私はBCAAのファンでしたが、科学的なデータを見るにつれ、お金をかけても仕方が無いものだと思うようになりました。BCAAには幾つか提唱されている効果があるのですが、今回は筋肉量アップの効果について見ていきましょう。

BCAAとは?

BCAAは、ロイシン・イソロイシン・バリンという3つの必須アミノ酸から成り立っています。
この中でロイシンは、筋タンパク合成に非常に重要な役割を担っています。運動中や断食中にはBCAAが激しく消費されることや、ロイシンによる筋タンパク合成の効果から、特に運動前後や運動中にBCAAを摂ることによってBCAAの消費を抑え、筋力・筋肉量アップを補助できるとされます。

BCAA摂取の際には、高容量摂取が勧められることが多いです。体重1kgあたり0.3〜0.4gという量が勧められることもあります。例えば、体重70kgのトレーニーであれば21~28gもの量が必要になる計算です。

BCAAの研究

幾つかの研究ではエクササイズ前後に高容量のBCAAを含むサプリメントを摂取し効果をあげることもありますが、研究方法に問題があると指摘されます。それは、被験者が1日当たり摂取しているたんぱく質摂取量が少ないことです。例えば、12週間に及ぶ筋力トレーニング未経験者に対するBCAAの研究では、被験者のたんぱく質摂取量は体重1kgあたり0.9gのみでした。この記事でご紹介した摂取量と比較すると、だいぶ少ないことがわかります。それにもかかわらずこの研究では、筋力は伸びていたものの、筋肉量に顕著な変化は見られませんでした。

十分なたんぱく質摂取をしたトレーニング経験者が、高容量のBCAAを含むサプリメントを摂取した効果を調査した研究はあります。しかし、効果として示されている数字があまりにも非現実的であることや、研究がサプリメントメーカーから研究の助成金を受けていること、BCAA以外にも違う成分(グルタミンとシトルリン)を含むこと、そして研究が要旨しか出されていないことから、同じような設定の研究でBCAAの効果が再現されない限りは、本当にBCAAがサプリメントとして必要なのかどうかは結論付けられないと思います。

2016年8月追記:その後、似た設定での研究論文が出されていますが、その結果についてやはり議論が巻き起こっています。したがって、現時点でも私の見解は否定的です。

以上を踏まえて、現時点ではBCAAについて以下のように考えます。

BCAAに対する個人見解

  • 1日のたんぱく質の摂取量が少ない場合は、BCAAを加えることで効果を発揮する。
  • 体形改善に必要なたんぱく質を摂っている上で、BCAAのエルゴジェニックエイド(筋肉量アップ)としての効果は疑わしい。
  • 減量時の間食としては使えるかも。
  • 単純にたんぱく質を補うだけなら、コスト面やその他の効果(免疫に関する効果など)を考えた場合、ホエイプロテインのほうがいい選択かもしれない。

BCAAが完全に効果がないというわけではないのですが、効果の出せる条件は1日のたんぱく質摂取量が足りない時のみに限るかもしれません。今後新たに、十分なたんぱく質を摂った上でBCAAの効果が出た場合は、この記事を改めて書き直したいと思います。

Atlas Motohashi