ここではシーテッドケーブルローの解説をしてみたいと思います。
動作全体を把握するために、まずは下の動画をご覧ください。
対象筋
シーテッドケーブルローを行うと、広背筋と上背部の筋肉を中心に鍛えることができます。また、三角筋後部線維とヒジを曲げる筋肉も鍛えられます。
広背筋の中でも、上部の線維へ刺激を入れやすいのがこの種目の特徴です。コンテスト選手なら、背中の上部の広がりをつけるのに役立つでしょう。
動作の手順
- 足をフットプレートに置き、踏ん張ります。
- ハンドルを握ったら、上半身が地面に対しておおむね垂直になるように姿勢を取ります。
- 上半身の姿勢を保ったまま、ハンドルをお腹の横に向かって引きつけてください。
引きつけるとき、ワキはできるだけ閉じるようにします。 - 腕は、上腕が上半身とおおむね一直線になるところまで引きましょう。
そこから無理に腕を後ろへ引こうとしなくて大丈夫です。ヒジが上半身よりも後ろに来るまで引いても広背筋への刺激は強まりません。 - 腕を伸ばしてハンドルをスタートの位置に戻してください。ヒジがまっすぐになるまで伸ばします。
このとき、上半身が前に倒れないように注意しましょう。動作中、上半身は地面に対しておおむね垂直の姿勢を保つようにします。
プログラムの内容に合わせ、目標回数を行いましょう。
グリップとアタッチメントについて
広背筋を効果的に鍛えるためには、肩幅くらいでのニュートラルグリップをオススメしたいです。手のひらがお互いに向き合う握り方です。
このグリップで動作を行うと、腕を身体に引きつけやすくなります。引きつけたときに広背筋がしっかり使われるのが分かるはずです。
肩幅くらいのニュートラルグリップで握るためには、以下のようなアタッチメントを使えると理想的です。
ハンドル同士の幅を調整できるのが特徴です。また、ハンドルが固定されてなく手首を自由に動かせるため、関節の負担が小さいです。
ハンドル同士の幅が肩幅くらいになるように調整してください。
もしジムに上記のようなアタッチメントがなければ、下のような設定で行っても良いでしょう。
ストレートバーなどにナイロン性のハンドルを取り付ける方法です。ハンドルのナイロン部分は少し長めのものがあれば理想です。もしなければ短いもので代用してみてください。
バーは、可能であれば途中で折り目がついていたり、画像のように持ち手部分が大きくなっているアタッチメントを使ってください。折り目の部分にナイロン性のハンドルを固定しやすくなり、ハンドルの位置が動作中にズレてしまうことがなくなります。
注意点
動作中の姿勢
動作中は、上半身の姿勢を保ったまま維持するようにしましょう。上半身を前や後ろに倒しても、筋肉への刺激が大きくなるわけではないことに注意が必要です。
また、腰への負担が大きくなり、違和感や痛みにつながることも少なくありません。
上半身の姿勢はできるだけ固定したまま、肩まわりと腕を動かすのに集中しましょう。