腹筋を割る筋トレ

Atlas Online Fitness 腹筋を割る

身体づくりに励む人にとって、6つに割れた腹筋ほど魅力的なものはないはずです。夏になれば、海やプールなどで割れたお腹を披露する機会がやってきます。

しかし、自信を持ってお腹を披露することができる人はあまり多くないかもしれません。一体どうしたら効果的にお腹を割ることができるのでしょうか?

今回はお腹を割るための方法について見ていきます。

お腹を割るための2つの条件

お腹を割って腹筋をハッキリ見せるには、次の2つの条件を揃えることが重要です。

  1. 体脂肪を減らす
  2. 腹筋の筋肉量を増やす

それぞれについて見ていきましょう。

1. 体脂肪を減らす

6つに割れた腹筋を見せるには、体脂肪を落としていく必要があります。まずは下の図をご覧ください。

腹筋解剖

Wikipediaより

このように、お腹は複数の筋肉から構成されています。中でもお腹が6つに割れているように見えるのは、身体の真ん中に位置している「腹直筋」と呼ばれる筋肉によります。この腹直筋は誰でも持っている筋肉です。

では、誰でもこの筋肉を持っているはずなのに、なぜお腹が割れているように見えたり見えなかったりするのでしょう?

それは、体脂肪がお腹の筋肉を覆ってしまって、腹筋の割れ目を隠しているのが原因です。

6つに割れた腹筋を表に出すためには、まずは体脂肪を落としていく必要があります。体脂肪を減らすには、食事管理をしてカロリー収支をマイナスにすることが重要です。お腹を割るためには食事が成功の8割を握っていると言っても過言ではありません。

2. 腹筋の筋肉量を増やす

体脂肪量が少なければ6つに割れた理想的なお腹を得られるかというと、必ずしもそうではありません。というのも、体脂肪量は少ないのに腹筋のラインがハッキリ見えない人もいるからです。

これは、お腹の筋肉が十分に発達しておらず、筋肉が浮きだって見えないのが原因です。

こういう場合、腹筋の筋肉を大きくしていくことが重要になります。筋肉をつけるには筋力トレーニングを行う必要があります。

では、お腹の筋肉をつけるために、どんな筋力トレーニングを行えばいいのでしょうか?

腹筋の鍛え方

ここからは腹筋を効果的に鍛えるトレーニング方法を見ていきます。一般的には、次の2つのステップを段階的に行っていくことをオススメします。

  • ステップ1:コンパウンド種目を行う
  • ステップ2:腹筋を狙った種目を行う

ステップ1:コンパウンド種目を行う

腹筋運動だけ一生懸命行なっても、それ以外の筋肉が発達していなければ見栄えが良くないかもしれません。そこで、まずは全身の筋肉を満遍なく鍛えていくことが大切です。

全身を満遍なく鍛えるには、大きな筋肉をまとめて鍛えることができるコンパウンド種目を行うのが効果的です。

例えば、次のような種目が当てはまります。

  • スクワット
  • ベンチプレス
  • デッドリフト
  • 懸垂
  • オーバーヘッドプレスなど

こういうコンパウンド種目では、動作中の姿勢を保つのに、お腹まわりの筋肉を使っていることが多いです。

例えば、スクワットやデッドリフトでは、腹筋が使われているのが確認できます[1, 2]。また、オーバーヘッドプレスでは、スクワットやデッドリフトよりも強く腹筋が使われる場合があります[3]。

コンパウンド種目を行うことで、全身満遍なく鍛えているつもりが、実は腹筋も鍛えられているということです。

まさに一石二鳥と言えます。

トレーニング初心者や、一般的に「かっこいい身体」を目指している人であれば、コンパウンド種目だけを実施していても十分にかっこいい腹筋を手に入れることができるはずです。

ステップ2:腹筋を狙った種目を行う

コンパウンド種目で得られる腹筋の筋量から、さらに筋肉を大きくしたいと思う方もいるかもしれません。例えば、ボディビルやフィジーク競技のためになど、高いレベルで筋量を増やす必要がある場合に当てはまります。

こういう方の場合、コンパウンド種目に追加して、腹筋を狙った種目を行うといいかもしれません。実際に、腹筋を狙ったトレーニング種目は、コンパウンド種目よりも腹筋を強く刺激できる可能性があります[4]。

高いレベルで腹筋を手に入れようと思うなら、腹筋を集中して鍛える種目を行うようにするといいと言えそうです。

では、高いレベルで腹筋を発達させる必要がある場合、腹筋種目はどう行えばいいのでしょうか。

腹筋のトレーニング種目とその実践

腹筋のトレーニング種目を行うときは、次のポイントが重要です。

  1. 効果的なフォームで行う
  2. 狙った部分に負荷をかける
  3. 少しずつ負荷を増やす

それぞれ、ひとつずつ見ていきましょう。

1. 効果的なフォームで行う

腹筋のトレーニングでは、効果的なフォームで行うのが大切です。フォームが悪いと、お腹だけでなく、腰や太ももなどの筋肉を使うことになります。

こうなると、腹筋への刺激が減り、腹筋の筋量が増えにくくなってしまうかもしれません。また、フォームが悪ければ怪我につながってしまう場合もあります。

腹筋のトレーニング種目を行うときは、次のことに気をつけるといいかもしれません。

お腹を丸める意識を持つ

腹筋では「お腹を丸めていく」ことが重要です。

クランチ、リバースクランチ、ハンギングレッグレイズのような種目を行うとき、お尻を巻き上げてお腹を丸めるように意識してみてください。このとき、背中は大きく弧を描くように丸くなります。

背中をまっすぐに保ったまま動作を行なっても、腹筋はあまり働きません。簡単そうに聞こえますが、指導現場ではかなりの人が難しさを感じる部分です。

勢いよく動作を行わない

動作を行うときは、勢いをつけないように注意します。

回数をたくさんこなそうとすると、勢いをつけて動作を行なってしまうことがあります。こうなると、腹筋を使わずに動作を行えてしまうことが多いです。また、勢いをつけてしまって動作がコントロールされていないと、ケガのリスクが高まってしまうかもしれません。

腹筋のトレーニング種目を行うときは、呼吸に合わせて1~2秒くらいかけてゆっくり動作を行うようにしてみてください。

安全性と効果の両方の側面から、まずは正しいフォームを習得することが大切です。ご自身のフォームに不安な場合、フィットネス指導者に確認してもらうようにしてみてください。

2. 狙った部分に負荷をかける

腹筋を鍛えるとき、目的や好みなどによってトレーニング種目を選ぶのが大切です。

腹筋のトレーニング種目の多くは、お腹の筋肉を満遍なく使います。しかし、その中でも腹筋下部を鍛えやすい種目もあれば、腹筋上部やわき腹を鍛えやすい種目もあります。つまり、種目の選び方によって、狙った部位を鍛え分けることができるかもしれないということです。

ここからは、腹筋のトレーニング種目のバリエーションを見ていきましょう。それぞれの種目の特徴を知ることで、トレーニング種目選びに役立つかもしれません。[6, 7]

鍛えられる部位ごとに、次のように分類しました。

  • 腹筋全体
  • 腹筋上部
  • 腹筋下部
  • わき腹

腹筋全体

わき腹も含めた腹筋全体を刺激できる万能な種目です。効果が高い一方、初心者には負荷が高すぎるかもしれません。どちらかというと中〜上級者向けの種目です。

ほかの種目でしっかり鍛えてから行うことをオススメします。

アブホイール・ロールアウト

動画では膝立ちで動作を実施しています。筋力が強くなれば、立ち上がって同じ種目を行えます。

アブホイール・パイク

動画ではヒザを伸ばしたまま行っています。慣れなければ、ヒザを曲げながら胸へ引き付けて行うことも可能です。また、脚のホイールはバランスボールで代用可能です。こうすると、難度も下がります。

腹筋上部

クランチ

代表的な腹筋の種目です。脚をベンチの乗せて行うことも出来ます。動画で紹介しているやり方は「トランクカール」や「カールアップ」と呼ばることもあります。

動画では、腕を頭上にバンザイした状態で行なっています。こうすることで腹筋にかかる負荷が強くなります。

デクライン・リバースクランチ

お尻を巻き上げることで、お尻がベンチから離れていくのに注目です。

腹筋下部

ハンギングレッグレイズ

脚を持ち上げているだけではなく、お尻を丸めているのに注目です。

この種目は、ヒザを伸ばして行うことも出来ます。こうすると、腹筋への負荷が高まります。ただ、ヒザを完全に伸ばすと太ももへの刺激が強くなりすぎることがあります。基本的には、ヒザは軽く曲げておくことをオススメします。

この種目は腹筋下部に加えて、上部とわき腹の筋肉にも高い活動が見られる優秀な種目です。

わき腹

捻りを加える

上記にご紹介した腹筋種目に捻りの動作を加えると、わき腹が使われやすくなります。ご自身で試して、わき腹に効く感覚があれば取り入れてみてください。

サイドベンド

ダンベルを片手に持ち、ダンベルを持っている方の側へ上体を倒していきます。ダンベルを持っていない側の筋肉を鍛えることができます。

サイドベンド

サイドベンド(図はeverkinetic.comより)

 ここまでにご紹介した種目は、研究データ上高い効果が見られたものです。実際には、まだまだ研究されていない種目も沢山あります。

いろいろな種目を試して、「効く」と感じたものをトレーニングプログラムに取り入れるようにしてみてください。

3. 少しずつ負荷を増やす

筋力トレーニングをするときは、少しずつ負荷やトレーニングの量を増やしていくことが重要です。これは、腹筋を鍛えるときにも同じです。

私のパーソナルトレーニング指導でクライアントさんのトレーニングに腹筋種目を取り入れる場合、まずは1種目を選び、1セットあたり12〜15回を2セットくらいを目安に始めるようにしています。そこから慣れるにしたがって、少しずつセット数を増やすようにします。

ただ、どんなに慣れてきても、1回のトレーニングにつき腹筋種目の合計が60レップくらいまでを上限とすることが多いです。これは、スクワットやデッドリフトなどの種目を行うときにも、ある程度腹筋に負荷が掛かっていることを考慮しています。腹筋運動をやりすぎると、トレーニング効果が高まらないだけでなく、腰などを痛めるリスクが高まりやすいです。

トレーニングプログラム全体を考慮して、腹筋種目だけをやり過ぎないようにするのがポイントです。

目標、トレーニングスケジュール、回復力、腹筋のどこを鍛えたいかなどを考慮し、自分なりのプログラムを探してみてください。

負荷の増やし方

負荷を増やしていくには以下の方法があります[7]。

①やり方を工夫する・難度を上げる

フォームやテクニックを工夫することで負荷を高める方法があります。

例えばクランチでは、動作中の手の位置を変えることで負荷を高めることができます。

  1. 体側付近で床に腕を置く
  2. 胸の前に置く
  3. 頭の後ろで組む
  4. バンザイをするように頭上に挙げる

また、リバースクランチでは、実施時の身体の角度を変えることで難度を上げることができます。

  1. 床でのリバースクランチ
  2. ディクライン(角度の付いたベンチを利用する)リバースクランチ
  3. ハンギングレッグレイズ

レッグレイズ床で行うリバースクランチ

上記2種目のバリエーションは、数字が大きくなる程に段々キツくなってきます。それぞれ試して、目標回数がこなせるやり方を探してみてください。

②外的負荷を用いる

ダンベルやバーベルのプレートなどの外的負荷を使う方法もあります。例えば、クランチを行うときに胸の前でウェイトを持つと、お腹にかかる負荷は高まります。

また、リバースクランチやレッグレイズでは、足首に重りを巻いて負荷を高めることができます。

負荷を高めるのに、どの方法でなければいけないということはありません。ご自身が楽しんで続けられる方法を選ぶようにしてみてください。

まとめ

今回のポイントをまとめていきます。

今回のポイント

  1. 腹筋を割る為には、食事で体脂肪を落とすことが重要
  2. ボコボコとした立体感を出すためには腹筋の筋力トレーニングが必要
  3. トレーニング初心者では、コンパウンド種目だけで腹筋は鍛えられる
  4. 中級者以降では、腹筋を狙った種目を導入するのもいい
  5. 腹筋種目は正しいフォームで行う
  6. 狙った部分に合わせてトレーニング種目を選ぶ
  7. 少しずつ負荷を増やす

バキバキの腹筋を作っていくと決心した時は、今回の内容をぜひお試しください。理想の腹筋を目指していきましょう!

参考文献・サイト

  1. BRESSEL, Eadric, et al. Effect of instruction, surface stability, and load intensity on trunk muscle activity. Journal of Electromyography and Kinesiology, 2009, 19.6: e500-e504. [リンク]
  2. ESCAMILLA, Rafael F., et al. An electromyographic analysis of sumo and conventional style deadlifts. Medicine and science in sports and exercise, 2002, 34.4: 682-688. [リンク]
  3. WILLARDSON, Jeffrey; FONTANA, Fabio E.; BRESSEL, Eadric. Effect of surface stability on core muscle activity for dynamic resistance exercises. International journal of sports physiology and performance, 2009, 97. [リンク]
  4. ASPE, Rodrigo R.; SWINTON, Paul A. Electromyographic and kinetic comparison of the back squat and overhead squat. The Journal of Strength & Conditioning Research, 2014, 28.10: 2827-2836. [リンク]
  5. CONTRERAS, Bret; SCHOENFELD, Brad. To crunch or not to crunch: An evidence-based examination of spinal flexion exercises, their potential risks, and their applicability to program design. Strength & Conditioning Journal, 2011, 33.4: 8-18. [リンク]
  6. ESCAMILLA, Rafael F., et al. Electromyographic analysis of traditional and nontraditional abdominal exercises: implications for rehabilitation and training. Physical Therapy, 2006, 86.5: 656-671. [リンク]
  7. SuppVersity EMG Series – Rectus Abdominis, Obliques and Erector Spinae: The Very Best Exercises For Sixpack Abs and a Powerful Midsection. Suppversity, 2011 [リンク]

Credit: エクササイズイメージ
Everkinetic.com [リンク]